高齢者の肺炎球菌ワクチン接種費用について

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高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチンが

定期接種となって3年あまり

自己負担の接種費用は医療費控除の対象とはなりませんが

セルフメディケーション税制の一定の取組に該当します

65歳からの肺炎予防

平成26年10月1日から、高齢者を対象とした肺炎球菌ワクチン定期接種となりました

定期接種とは、「予防接種法」という法律に基づき自治体(市町村及び特別区)が実施する予防接種です。

平成27年度から平成30年度までは、該当する年度に65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳となる方と、60歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方が定期接種の対象となります

今年度(平成29年度)の高齢者の肺炎球菌感染症の定期接種の対象期間は、平成29年4月1日から平成30年3月31日まで

期間内に接種しなかった場合は、定期接種の対象とはなりません

今年度もあと3ヵ月余りとなり、先週末の新聞広告では一面で今年度対象となる方をアナウンスしていました

自己負担額と医療費控除

この予防接種は、高齢者の肺炎の中で、最も頻度の高い肺炎球菌による細菌感染を予防し、肺炎の発病や重症化防止のために行うものです

高齢者肺炎球菌予防接種は義務ではありません

予防接種の効果や副反応について理解し、納得してから受けるようにするものです

定期接種対象者へは公費助成がありますが、 助成の有無やその内容は自治体により異なります

自己負担額は3,000円~4,000円程度の自治体が多いようです

この自己負担額は医療費控除の対象となりません

医療費控除の対象となるのは、診療又は治療の支払い、治療又は療養に必要な医薬品の購入の支払いなど、法律で定められた一定の医療費のみです

予防接種の費用は、治療の支払いではなく、疾病の「予防」のための支払いで、基本的に医療費控除の対象となりません

予防接種でも医療費控除の対象となるのは、「夫がB型肝炎になったため、医師の勧めにより妻がB型肝炎ワクチンを接種した場合」など、医師によるB型肝炎の患者の治療の一環として不可欠である認められる場合のみです

B型肝炎ワクチンの接種費用|所得税目次一覧|国税庁

セルフメディケーション税制の「一定の取組」に該当

高齢者の肺炎球菌ワクチンの接種費用(自己負担額)が医療費控除の対象とならないとわかっても、その領収証を捨ててしまうのはちょっと待って!

平成29年からスタートした、セルフメディケーション税制を受けるための必要書類になります

セルフメディケーション税制とは、簡単にいうと、きちんと健康診断などを受けている人が、一部の市販薬を購入した際に所得控除を受けられるようにしたものです

この所得控除をうけるための、健康の保持増進や疾病の予防に取り組んだことを示す書類を確定申告書に添付するか、又は確定申告書の提出の際に提示する必要があります

インフルエンザや高齢者の肺炎球菌ワクチンの領収証は、セルフメディケーション税制の健康の保持増進や疾病の予防に取り組んだことを示す書類として認められています

対象となるOTC医薬品を購入したレシートを保管している方、今年セルフメディケーション税制をうけようと思っている方は、予防接種の領収証もあわせて保管するようにしましょう

***編集後記***

高齢者の肺炎球菌ワクチンの定期接種については、具体的な自己負担額も含めて、その内容をほとんど知らなかったのですが、質問をうけて、あらためて考えてみました

平成30年度までは、65歳以上の方が1人1回定期接種の対象となる機会があるよう、各年度65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる方を対象とし、平成31年度以降は65歳の方を対象とすることになっています

対象となる年度においてのみ、公費助成が受けられます

接種を希望される方は、予防効果や副反応などについて十分に理解した上での接種を!