所得税と比べて
税額の決まり方がわかりづらいといわれる個人住民税
都道府県/市区町村によっては「超過課税」といって
標準より高めの税額/税率となっています
個人住民税の額の決まり方
個人住民税は、おおきく「均等割」と「所得割」の2種類の税から構成されています
「均等割」というのは、所得にかかわらず、住民に定額の負担を求めるもので、通常、都道府県民税として1,500円、市区町村民税として3,000円と定められています(合計で4,500円)
一方、「所得割」は、所得に応じて負担するもので、通常は、前年の所得(給与や年金などの所得)に対して税率10%で算定されます(都道府県民税として4%、市区町村民税として6%など)
なお、土地などの譲渡による譲渡所得については、通常、他の所得と区分して課税されます
また、一定の配当や株式等の譲渡益については、県民税配当割・県民税株式等譲渡所得割として特別徴収の方法によって課税されています
標準より高めの自治体もあります
個人住民税は「超過課税」といって、標準より高めの税率を課すことが認められています
都道府県民税の「均等割」では、実に37団体が標準である1,500円より高い均等割をとっています
(岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、神奈川県、富山県、石川県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県)
37団体が超過課税しているとなると、都道府県民税「均等割」が、標準とされる「1,500円」の都道府県のほうが少ないのが実状です
都道府県民税「均等割」が最も高いのは、宮城県の2,700円
神奈川県の都道府県民税「均等割」1,800円も、全国的にみると高くはないようです
これに対して、市町村民税の「均等割」で超過課税を行っているのは、
- 横浜市(4,400円)
- 神戸市(3,900円) のみです(市町村民税の「均等割」は、標準で「3,000円」)
一方、個人の所得に対して課税される「所得割」を超過課税しているのは、
- 神奈川県 道府県民税所得割4.025%(標準税率は4%)
- 兵庫県豊岡市 市町村民税所得割6.1%(標準税率は6%)
たったの2団体ですので、全国的にみるとかなり稀といれるでしょう
個人住民税均等割のこれから
個人住民税の「均等割」の都道府県民税1,500円、市区町村民税3,000円(通常の場合)のうち、都道府県民税/市区町村民税それぞれの500円ずつは、東日本大震災以降を教訓として、防災・減災のための事業資金を地方団体自ら確保するために平成26(2014)年度から令和5(2023)年度までの10年間に限り、課せられているものです
始まったばかりはずっと続くように感じていた、500円ずつの上乗せも、令和5年度で終了となります
入れ替わるように、令和6(2024)年度からは、個人住民税均等割の枠組みを用いて、ひとり年額1,000円の「森林環境税」が国税として市区町村によって賦課徴収されることが決まっています
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