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非居住者の場合の令和7年分からの基礎控除額

日本国内に住所などがない、いわゆる非居住者については

令和7年度税制改正による基礎控除の見直しのうち、

創設された基礎控除額の加算については対象となりません

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非居住者が適用できる所得控除

日本の所得税の所得控除は、

医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、扶養控除など

全部で15種類あります

 

ただ、日本国内に住所などがない、いわゆる非居住者の方については、

適用できる所得控除は、

  • 雑損控除
  • 寄附金控除
  • 基礎控除

の3つに限定されています

 

非居住者に適用される令和7年分からの基礎控除額

令和7(2025)年度税制改正により

基礎控除の見直し等が予定されています

 

基礎控除額が、現行の48万円から令和7年分以降は58万円に引き上げられます

 

これに加えて、令和7(2025)年度税制改正では、

低~中所得者の方の税負担への配慮から

所得額に応じた基礎控除額の加算(上乗せ)が行われます

 

基礎控除などの引き上げと基礎控除の上乗せ特例
2025(令和7)年分以後の所得税では基礎控除と給与所得控除の最低額が10万円ずつ引き上げられ基礎控除については、さらに年収に応じた上乗せが創設されます「103万円の壁」が変わります物価が上昇しているのに所得税の計算上の「基礎控除」の額が変...

 

たとえば、合計所得金額が132万円以下の方の場合、

基礎控除額は58万円ではなく、95万円となります(37万円上乗せ)

 

また、合計所得金額が132万円超655万円以下の方については

令和7(2025)年と令和8(2026)年分に限り

基礎控除額が上乗せ(30・10・5万円)されることになりました

 

ただ、これらの上乗せ(37・30・10・5万円)は、

居住者についてのみ適用があるため、

2025(令和7)年中を通じて非居住者となる方の基礎控除額は、一律58万円*です

*合計所得金額が2,350万円以下の場合

 

国外転出の場合の基礎控除額

2025(令和7)年中を通じて非居住者となる方の基礎控除額は

一律58万円となりますが、

令和7年の途中で出国した場合で、納税管理人を通じて行う確定申告については、

令和7年中に「居住者」期間があるため

合計所得金額に応じた基礎控除額の上乗せがあります

 

ただし、2025(令和7)年11月30日以前に海外転勤などのため出国し、

非居住者となる場合には、

出国の際の年末調整でも、出国の際の準確定申告でも、

基礎控除の見直し等(48万→58万円と上乗せ)の適用をうけることができません

 

令和7年分の準確定申告における留意点
2025(令和7)年分からの所得税の基礎控除額の引き上げに伴い、2025(令和7)年分の所得税の準確定申告では提出タイミングにより適用される基礎控除額が異なります税制改正による基礎控除等の見直しとそのタイミング令和7(2025)年度税制改正...

 

したがって、令和7年分の所得税について基礎控除の見直し等の適用をうけるためには、

出国までに準確定申告書を提出した場合には、

2025(令和7)年12月1日から2030(令和12)年12月2日までに

「更正の請求書」を提出する、

又は、納税管理人を届け出て、2025(令和7)年12月1日以後に

確定申告書を提出するといった方法があります

 

***Something NEW***

令和7年分 準確定申告書

令和7年分 申告所得税納付書

令和7年分 路線価

 

 


・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・

このブログを書いた税理士 小柳志保のプロフィール

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