専門知識で相続税の負担を軽減|慣れないお手続きも女性税理士がサポートいたします

準確定申告の e-Tax対応は令和2年分以降より|確定申告書等作成コーナーからの作成は不可

これまで準確定申告書は電子申告に対応していませんでしたが

令和2年分以降の所得税の準確定申告(死亡の場合)から

e-Tax での電子申告に対応するようになりました

ただし、確定申告書等作成コーナーでの作成はできません

 

スポンサーリンク

準確定申告と電子申告

本日(2020年1月6日)、国税庁ホームページに令和元年分の「確定申告書等作成コーナー」が公開され、令和元年分(2019年1月1日から12月31日まで)の確定申告書の作成や提出ができるようになりました(2020年1月から提出可能なのは令和元年分の還付申告の確定申告書となります)

ところで、年末をまたず、1年の途中で亡くなった人は、相続人が、1月1日から死亡した日までに確定した所得金額や税額を計算し、相続開始から4か月以内にその申告と納税をしなければなりません

これを「準確定申告」といいます

所得税の確定申告書は、前述の国税庁ホームページ「確定申告書等作成コーナー」で作成・提出できますが、準確定申告書はこれまで電子申告に対応しておらず、作成した準確定申告書を印刷して郵送等により税務署に提出しなければなりませんでした

ところが、平成30年度税制改正で、令和2年分以降の確定申告時に青色申告特別控除(65万円)の適用をうける場合に、これまでの要件(正規の簿記の原則による記帳、貸借対照表・損益計算書の添付、期限内申告)に、「e-Taxによる電子申告を行う」又は「電子帳簿を保存する」ことも要件に加わりました

そこで、令和2年分以降の準確定申告(死亡の場合)についても、青色申告特別控除(65万円)の適用がうけられるよう、そして利便性向上のためにも 、e-Taxでの電子申告に対応されるようになりました

 

開始時期と提出書類など

準確定申告が e-Tax での電子申告に対応するのは、令和2年分以後の所得税の準確定申告書からです

令和元年分以前の準確定申告書については、まだ電子申告できません

これから該当するケースがでてくるかな、というところです

 

なお、令和2年分以後の準確定申告書をe-Taxで提出する場合は、「準確定申告書」と「付表(ふひょう)」と呼ばれる「死亡した者の所得税及び復興特別所得税の確定申告書付表」以外に、新たに準確定申告の確認書」という書類も必要となります

令和 年分 準確定申告の確認書

準確定申告の確認書」は、相続人が2名以上いる場合に、各相続人が申告内容等を確認したうえで、自署で署名・捺印する書類で、この確認書のイメージデータ(PDF形式)を e-Tax で送信する必要があるとのこと

この確認書を送信することにより、相続人代表以外の相続人の電子署名及び電子証明書の送信を省略できます(税理士による代理送信の場合は、税理士の電子証明書を添付すれば、相続人代表の電子証明書の添付を省略できます)

 

その他に、所得の種類によっては、上記の書類に加え、青色申告決算書といった書類の提出が必要となるほか、従来通り、相続人が2名以上いる場合で、相続人代表が、還付金を代表して受け取る場合には、各相続人が申告内容や還付額等を確認した上で、自署で署名・捺印した「委任状」も必要です

 

確定申告書等作成コーナーでは作成できません

本日(2020年1月6日)、国税庁ホームページの令和元年分の確定申告書等作成コーナーが公開されましたが、いまのところ、令和2年分以降の準確定申告書であっても、この確定申告書等作成コーナーでは「準確定申告書」の作成には対応しないようです

「確定申告書等作成コーナー」は、画面の案内に従って金額等を入力することにより確定申告書等が作成できるシステムです

一方、e-Taxは作成した申告等データをインターネットを通じて送信することにより申告や申請ができるシステムです

「確定申告書等作成コーナー」と e-Taxのどちらのシステムを利用しても、確定申告書の申告等データを作成することはできますが、「確定申告書等作成コーナー」では準確定申告書の作成ができないため、準確定申告書については、e-Taxソフト等を利用し提出して、e-Taxで送信する必要があります

 

***編集後記***

2020年もどうぞよろしくお願いいたします

年末年始はブログもお休みして充電できました

しっかり休んだので、一昨日くらいから自然と仕事モードに

初日の出は雲がおおくて見られませんでしたが、おおむね晴天でよいお正月でした


・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・

このブログを書いた税理士 小柳志保のプロフィール

◆鎌倉で相続なら、鎌倉市の相続専門税理士事務所|女性税理士がお手伝いいたします

神奈川県鎌倉市で相続を得意とする女性税理士(横浜家庭裁判所 成年後見人等推薦者名簿登載者)が、お客様の負担をできるだけ軽減するため相続税の申告から相続にまつわる各種お手続きなどをサポートしております

◆オンライン(ZOOMなど)や電話でのご相談も承っております

事務所ホームページはこちら