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相続前後の医療費の支払いについて

相続の前後に医療費の支払いがある場合

準確定申告での「医療費控除」の対象となるのは

亡くなる前までに支払いが済んだものです

亡くなった方の入院費などを死亡後に相続人が支払った場合には

相続税の債務控除の対象となります

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医療費控除では「いつ支払ったか」が重要

所得税確定申告の医療費控除は、その年の1月1日から12月31日までの間に支払った医療費が対象となります

このため、受診したのがその年であっても、翌年になって支払った場合には、翌年の医療費控除の対象となってしまいます

いわゆる「未払い」の医療費は、現実に支払った年の医療費控除の対象となるのです

 

準確定申告での医療費控除

所得税は、毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得から税額を計算して、翌年の2月16日から3月15日までの間に申告と納税をします

しかし、1年の途中で亡くなった人の場合は、相続人が「1月1日から亡くなった日」までの所得金額と税額を計算して、申告と納税をすることになります

これを「準確定申告」といって、通常の確定申告とは区別をしています

 

準確定申告でも、通常の確定申告と同様に、医療費控除をはじめとした「所得控除」の適用があります

ただ、医療費控除の対象となるのは、死亡の日までに亡くなった方が支払った医療費です

死亡後に相続人が支払ったものは、亡くなった方の準確定申告での医療費控除の対象に含めることはできません

 

相続開始後に支払った医療費は相続税の債務控除の対象に

入院中に亡くなった場合など、死亡後に入院費の精算をした場合などは、相続人がその支払いをすることになります

相続開始後に相続人が支払った入院費などの医療費は、亡くなった方の準確定申告での医療費控除の対象にはなりませんが、相続税の「債務控除」の対象となります

相続税の債務控除というのは、相続税を計算するときに、亡くなった方が残した借入金や未払金といった負債(債務)を遺産総額から差し引くことをいいます

相続税は、亡くなった方の財産に対して課税されますが、預貯金や不動産といったプラスの財産だけでなく、亡くなった方に借入金や未払金などの負債があった場合には、その負債分を財産からマイナスするのです

 

したがって、相続開始後に相続人が支払った医療費は、準確定申告での医療費控除の対象とはなりませんが、相続税の債務控除の対象とはなりますので、葬儀の費用や介護用品の精算といった未払金も含めて、領収書などは保管しておきましょう

 

***編集後記***

今日は確定申告の訪問などを


・・・このブログ記事の内容は、投稿時点での法律や状況に基づいて記載しています。本記事に基づく情報により実務を行う場合には、専門家に相談の上行ってください。・・・

このブログを書いた税理士 小柳志保のプロフィール

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